『デス・ビリヤード』 『アルヴ・レズル』 ネタバレあり

TUTAYAにアニメミライコーナーなるものがあることに今更気が付いた。

 

 デス・ビリヤード

謎のバーに導かれた若者と爺さんが命を懸けてビリヤードで勝負する話で、動きやテンポがよく面白かった。爺さん強い。

いろいろとはっきりしない部分があるが、感触としては、正解はない。

最初、命をかけて勝負をして頂きますと始まるが、次第に二人はすでに死んでいることが明らかになる。ビリヤードはエイトボールで勝負するということもあり、では転生する命をかけた勝負なのかと思いきや、バーのマスターは死者を天国と地獄のどちらかに送る裁定者だったことを明らかにする。勝負が終わり、結局二人はどうなった? という終わり方をする。

ポイントは、二つあるエレベータと声が当てられていないマスターと爺さんの会話。

最後、二人はそれぞれ別のエレベータに乗る。爺さんが乗ったエレベータの上には般若の面、若者のほうは女の面が飾られている。バーを訪れるときはどっちに乗ってきたかというと、爺さんは般若のエレベータ、若者のほうは描かれていない。女の面は生きている人物、般若は死んだ亡霊などで使われるが関係しているのか。

ビリヤード中の二人の回想の中で、若者のほうは痴情のもつれで刺されるところまでしか描かれないが、爺さんのほうは遺影まで描かれているがどういうことか。

バーのマスターは死者は天国か地獄のいずれかに送られると説明するが、例外もたくさんありますと付け加えている。これは、このバーのことか、あるいは勝負にかけられた命で転生や復活が許されることを示す言葉か。

マスターと爺さんの会話は、まず間違いなく結末に関わるもので、マスターが勝敗を告げた後なのでビリヤードの勝敗にかかわる内容だろう。

いくつかのパターンを考えてみると、

1.二人は死んでからバーを訪れ、それぞれ天国か地獄のいずれかに行った。

2.二人は死んでからバーを訪れ、片方は転生し、もう片方はあの世へ行った。

3.老人は死んでから、若者は生死の境でバーを訪れ、それぞれ天国か地獄のいずれかに行った。4.老人は死んでから、若者は生死の境でバーを訪れ、片方は復活もしくは転生し、もう片方はあの世へ行った。

1の場合、かけた命はどうなった? という疑問が残る。

3と4は、同時刻に亡くなった人がバーに訪れるというマスターの言葉に矛盾する。

二人の回想の差異は引っ掛かるが、2がいちばん妥当なところなのだろうか。

マスターと爺さんの会話は、奴はルール違反でわしの勝ちじゃ、からのエレベーターでゲス顔。あるいは、奴はルール違反したがこのままでいい、からのいいことしたから天国いけるじゃろのゲス顔。なのか、うまく欺いてやったぜという感じのゲス顔ではあるが、その意味がよく分からない。

 
アルヴ・レズル

宣伝用に作られたおまけアニメという感じ。特殊な機械を用いた精神ダイブ型仮想空間から戻ってこれなくなった妹の体に別の精神が入っちゃったけど本人かどうかわからない。という何年か前からのはやり設定のパターンで、話をある程度まとめるのかと思ったらまとめずおわった。