V/H/S シンドローム 他ホラー3本 ネタバレあり

怖い映画を見たくなって「V/H/S シンドローム」「キャビン」「フッテージ」「ディアトロフ・インシデント」を続けて借りてみたけれど、どうにも。もっと恐怖したい。

 

V/H/S シンドローム

金になるというビデオテープを探しに屋敷に泥棒に入った若者4人は、ノイズが流れる複数のテレビと大量のビデオテープ、ひとりの男性の死体を発見する。という話が軸となり、ビデオテープに録画された映像5本を順に再生していくという構成。

18禁ということでどれほど怖いのかあるいはグロいのか期待していたけれど、どちらもそれほどではなく、おっぱいが加わってようやく18禁になっているのだろう。

各話の内容は、かなり適当な解釈だが大体以下のような感じ。

1・ナンパした病気顔の女が怪物だった。

まず間違いなく石仮面で吸血鬼になった女。

 

2・彼女が思い人の女性と再会し結ばれて、ついでに彼氏を殺しちゃう。

ビックという映画のタイトルがセリフにあるが、それには願いをかなえる機械が出てくるそうだ。占いマシンの助言である人生の転機と待ち望んだ再会が彼女の願いであり、それがかなえられたということだろう

 

3・かつてひとり生還を果たした惨劇のあった森に再び入り、犯人の怪物に対決を挑むが、怪物はひとりではなかった。

というのも、被害者が怪物になりどんどん増えていくタイプだったのだ。海外ホラーゲームのような感じ。なんで友人を巻き込んだし。

 

4・ライブチャットする彼女の背後に光る幼女が現れる。

光る幼女はエイリアンだった! ということらしいが、いわれてみればXFILEを連想させなくもない。心霊を装い彼女を追い詰めいたずらする光る幼女姿のエイリアン、どうも釈然としない。

 

5・ハロウィーンで忍び込んだ無人の家はホラーハウスだった。

すごく楽しんで作ってるような印象を受ける。アメリカンな感じで良い。

 

キャビン

親戚の所有するボロ別荘の地下で殺人一家の日記を見つけ、復活の呪文を唱えたばっかりに惨劇に合う。というありがちなスプラッタ・ホラーの裏で世界を救う儀式が行われていたという、御多分に漏れず新鮮という印象を受けた映画。

でもやっぱり怖さはなく、ネタが多くて楽しい。ちらりと日本の映像が出てくるが、日本の子どもをいったい何だと思っている。日本のホラー好きなのだろうか。

作りこまれている割にはもろすぎる設備、地下儀式場の意味、アメリカと他国で犠牲者の設定が違うようで鎮めるものも違うのかなど、気になる点は多数。

 

フッテージ

小説家が殺人事件現場に残されたスナッフフィルムから事件の犯人を捜そうとするが、次々と不可解で恐ろしい心霊コントのような現象に襲われる。

不可解なのはリングから理屈を抜き取ったような設定と、意味もなく、ときには何もしてないのに犯人の姿に上書きして映像に映りこむブギーマンの存在。もうちょっと理屈を整えてほしかった。

 

ディアトロフ・インシデント

ディアトロフ峠事件という実際にあった不可解な遭難事故のドキュメンタリーを大学生たちが作成するため事故現場を訪れる。そこまではよかった映画。そこから先は完全に事件から離れ、テレポートするクリーチャーが現れたりタイムトンネルがあったりという、ぶっ飛んだ展開をする残念な映画。

残念なことに、この映画のオチに答えはなく、事件にかこつけてサイドストーリーを創作しただけのもののようだ。元にしたものがあるんだったら、ぶっ飛んでてもいいから答えを出してほしい。

ディアトロフ峠事件の存在はこの映画で知って、すごくそそられるものであるだけに、とても残念。